top of page

 初めて東京のウオーターフロントを走る水上バスに乗船したのは、2006年3月に東京ビッグサイトで開催されたカメラの展示会の帰りだった。水路から眺める東京の風景は、今まで知らなかった東京の表情を見せてくれ、新鮮な驚きに満ちていた。

 湾岸の辺りを歩いていると、「会社や工場の敷地につき立ち入り禁止」と書かれた看板をよく目にするが、そんな立ち入りできない場所を、水上という勝手口から覗いているような楽しさがあった。

「東京に空は無い」は、高村光太郎の智恵子抄だったか。でも、こうして写真を見返すと案外東京も空が広いじゃないか。

bottom of page